[player]それなら、どうなれば任務が成功したことになるんですか?
[玖辻]使える情報をどれだけ持ち帰ったかで判断するさ。
[player]使える情報?
[玖辻]例えば、東城玄音は四貴人の一人とかいうありふれた情報は持ち帰ったとこでゴミだが、魂天神社の麻雀大会の正確な日程を聞き出せたら、それは使える情報ってことになる。
[玖辻]安心しろ、「ストリクス」の情報網を使って信憑性を審査してやる。アンタは思うまま、自分が興味のある話題を東城玄音と話せばいいんだ。
[player]あなたが話すことって、一つ一つなら理解できるんですが、組み合わさるとちょっと変な感じがします……まあ、全力を尽くしましょう。
[player]もう一つ質問が。今の話し合いは全部、私が東城玄音に会えるという前提に基づいてますけど、万が一……会えなかったら?
[玖辻]万が一ねェ……それはまた別の話になっから、その時にまた話そうぜ。
玖辻はケラケラと笑った。私には彼の意図が読めない。彼は私が東城玄音に会えるかどうかをそこまで気にしていなそうに見える。別の目的があってこのようなことをさせようとしてるのかもしれないが、今のところ他にいい選択肢もなさそうだ。
玖辻は手を伸ばして私のスマホを奪い、素早くタップした。返されると、画面にはアドレス帳が映し出されてており、「超絶イケメン玖辻」という名前と電話番号が追加されていた。
前に私は、彼をこう評価した。口が悪くて心も狭く、座り方も行儀が悪くて少々性質が悪そう……そこにもう一つ、「ナルシスト」を追加しようと思う。
[玖辻]あぁ、そうだ。カードの暗証番号だけどよ、実をいうとアンタの誕生日になってるぜ。
もしこれが恋愛映画なら、ロマンチックな展開だと思うかもしれない。
もしこれが友情映画なら、相手のために喜んで犠牲を払うかもしれない。
しかし会うのも二度目の、ほぼ初対面の人相手じゃ、この情報はあまりにも行き過ぎだ。彼とはもうすっぱりと縁を切りたい。
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