九十九万とかばん持ち一ヶ月とならかばん持ちの方が楽だろうな……。
[player]千織様!ぜひかばん持ちをやらせてください!
と言ったら、九条さんの私を見る目がさらに鋭くなった。怖……。
[三上千織]じゃ下僕決定ね!その忠誠心に免じて、千織様が一姫のところに案内してあげようじゃないの!
[player]一姫の居場所知ってるの?
[三上千織]もちろんよ!千織様が知らないことなんてないわ!
案内の途中
千織の熊のカバンを持って、一緒に一姫のところに行くことになったが……この道、なんだか見慣れた道のような気が……?
[player]これ、神社に向かってない?
[三上千織]あんたの錆びついたブリキ頭でもちゃんと考えることができるみたいね。びっくりだわ。どう見ても神社への道に決まってるでしょ?
よくよく考えたら、一姫が誘拐された証拠なんてなかったな。あの紙切れは誰かのいたずらである可能性も……と、千織の横顔を見つめていたらふと気づいた。もしかしたら私、ハメられてない?
魂天神社
[???]ご主人!お帰りにゃ!
神社に到着したとたん、赤い物体が私の懐に飛びこんできた。どうやら一姫のようだ。//n私は声を出す前に一姫に引っ張られて神社に入った。
今日の神社は、どこか違う。境内のいたるところにキラキラしたテープや星型の電飾が飾り付けられて、裏からは食べ物のいい香りも漂っている。何よりおかしいのは一姫が誇らしげに私のことを見ていることだ。
[一姬]……。
[player]……。
[一姬]おかしいにゃ。ご主人、はやく私のこと褒めてにゃ?
[player]なんのこと?
[一姬]私、すごーいことできたからにゃ!
[player]すごーいこと?
[一姬]今日起きて、朝ご飯の煮干しをかじっていたら、ご主人が神社に来た時に歓迎会をやってなかったことに気づいたにゃ!
[player]歓迎会?
[一姬]うんうん!みんなが新人さんを囲んで拍手しながらようこそにゃ!って言うやつにゃ!
[player]つまりこれは……私のための歓迎会?
[一姬]その通りにゃ!この歓迎会のために色々準備したにゃ!10分くらいはかかったにゃ!
[player]あの紙切れも一姫の仕業?
[一姬]あれは一姫会心のひらめきだったにゃ!ご主人が神社にいると、みんなで飾り付けとかできないからにゃ!だからご主人を神社からおびき出したにゃ!私天才にゃ?
[player]じゃ和菓子屋は何なんだ?
[一姬]さすが美樹、ちゃんとご主人を誘導したにゃ!腹が減ってはなんとやらってみんな言うし、準備に向けて力をつけるためににゃ?
[player]……それはまぁよいとして、白石さんは?
[一姬]あいつはあんまり好きじゃないけど、千織があいつなら無条件で金を貸してくれると教えてくれたから借りに行ったにゃ……。
一姫の声が先より明らかに小さくなっていて、耳もしっぽもぺたりと垂れてきた。//nさすがに白石さんへの拒否反応は残っていたのか。でも白石さんは嘘をついてなかったみたいでよかった。
[player]借りてきたお金はこの飾りを買うために?
[一姬]違うにゃ!これは社長にゃんのお金だにゃ。借りたお金で買ったのは……これにゃ!
一姫は後ろからすごくデカいプレゼントボックスを取り出した。期待のまなざしに見守られながらそれを開くと、中に入っていたのは一姫とそっくりのネコミミと尻尾が付いているパジャマだった。
[player]これを……私に?
[一姬]にゃにゃ!
一姫がとっても着てほしそうにしているが、このパジャマを着るのはさすがにちょっと恥ずかしいかな……。
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