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猫の爪を切ったことがない

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[選択肢] ・猫の爪を切った事がある ・猫の爪を切ったことがない [プレイヤー]猫の爪……? 切ったことないな。肉まで切っちゃったらどうしよう……。 [-]A-37のズボンのすそを引っ掻こうとしている白い子猫。ピンク色の肉球が柔らかそうだなぁと思っていたら、A-37はその子を持ち上げて、頭を軽く撫でて私に渡した。 [A-37]そうか。なら俺が切るから君は猫を抱き上げていてくれ。不安そうだと感じたらこうやって撫でてやるといい。 [-]その子を膝に下ろすと、この幼い子猫は全身真っ白な毛に覆われているが、耳と尻尾の先端だけはちょっと灰色になっていることに気付いた。 [A-37]こいつはハクだ。 [-]A-37が「ハク」と子猫のことを呼んで顎を撫でたら、ハクは自分の手を彼の掌に置いた。 [A-37]ハクは先月通勤の途中で拾った子だ。その時こいつの隣にいた親らしきメス猫と兄弟の猫は既に息が無かったから、こいつしか連れてこれなかった。 [プレイヤー]まだだいぶ小さいね? [A-37]詳しくは知らないが……体格から見て6ヶ月は超えていないだろう。まぁ、居場所があってよかったが。 [-]A-37はハクの爪を切りながらこの子の過去を教えてくれた。淡々と話しているが、どこか悲しげに見えた。 [-]そういえばA-37の過去は謎のままだ。でも、人の過去と心境って言葉でバレることもあるんだな、と思った。ハクの長い毛をワシワシ触って、A-37に今思ったことを打ち明けようとした。 [プレイヤー]でもね、A-37がうちに住んでくれて感謝してるよ。A-37が居てくれると楽しいから、ずっと住んでて欲しいなぁって。 [-]A-37は私の言葉に戸惑ったらしく、無言で私の目を見つめた。一瞬金の瞳にわずかな迷いを浮かべたかと思うと、その不思議な表情が嘘だったかのように、すぐに純粋な笑顔を浮かべた。 [A-37]そうだな。ずっと住めるといいんだが。 [-]そんなこんなであっという間に今日の閉店時間になった。筋肉痛が今日の厳しさを物語っているが、なぜかとても充実していてたのしかった。好きな人と働くと、つらい仕事も辛くなくなっちゃうってことだな。 [-]今夜はちゃんと休んで、明日も頑張っていこう!