特になかった
[player]今日は収穫なし、かな。でも大丈夫、ジョセフが言ってた通り、今日がダメでも明日がある、でしょ?
[player]それに、今回の冒険で何も見つからなかったとしても、次の冒険が待ってる。ジョセフについて行けば、私もいつかは宝物を見つけられるだろうし。
[ジョセフ]よく言った、さすが俺の相棒。これからも一緒に冒険に出ようぜ。「思いがけない出会い」を探しに。
[player]それ、ジョセフのおじいさんが言ってたやつだ。あ、ジョセフが麻雀を打つ時よく立直を仕掛けるのも、「思いがけない出会い」のため?
[ジョセフ]そりゃ俺が麻雀を打つ時の一番の楽しみってやつだ。一回一回の立直はまるで冒険のようだからな、この楽しみのためなら、俺はいくらでも麻雀を打てるぜ。
[player]なんか、麻雀の話をしてたら打ちたくなってきたな……。一姫たちは今頃何してるんだろう。今度会ったら今日のこと話してみようかな。
[ジョセフ]帰ったらその時間はたっぷりあるだろう。さぁ、そろそろ休むか。おまえは先に寝ていいぜ、俺も一服したら寝る。
[player]わかった。おやすみ、ジョセフ。
と、その時、頭上からジョージの高い鳴き声がした。
[ジョージ]キッ!キ、キキーッ!
[player]どうしたの?危ない生き物が近くにいるの?
[ジョセフ]シーッ。静かにしろ、俺が様子を見てくる。
ジョセフは木に登って、双眼鏡で周りの様子を探ったが……
[ジョセフ]Oh My Grandpa……。俺の目はついにイカれちまったかもしれないぜ、My Partner……。
[player]いったい何を見たの?飢えた獣の群れがこっちに向かってくる!とか言わないよね……?
[ジョセフ]それならとっくにおまえを背負って逃げてるぜ。これは……そうだな、おまえを連れて直接見に行った方がいいかもしれないな。
いったい何だろう。不安になりながら、ジョセフについて森の奥へ進んだ。なんだか周りがどんどん暗くなっていくような感じがする。
しばらくして、私の目の前に見慣れた明かりが広がり、ジョセフが自分の目を疑った理由がわかった。
[ジョセフ]見てるか?My Partner。これって幻覚なんだろうか。
[player]だったらヤバいね。私たち二人が同じ幻覚を見ているなんて、どんな幻覚作用なんだろう……。
目の前の鳥居、そして灯籠に照らされた階段は、私が毎日登ってた魂天神社へ続く階段に違いない。
けど、なぜ?なぜあの街から遠く離れているはずのここに、神社への階段があるのがまったく理解できない。
[ジョセフ]ウチの嬢ちゃんが言ってた伝説……まさか本当だったとは思わなかったぜ。
[player]伝説?どの?……あぁ、望みがある者の前に神社が現れる……っていうアレ?
それにしても、麻雀打ちたいって思っただけで現れるのか……この神社、アバウト過ぎないか?
もしくは、私が一応一姫の名目上の飼い主だから、そういう特権が与えられてるとか……ないか。
[ジョセフ]この階段、どう見ても本物みたいだし、いっそのこと登ってみようぜ。
[player]登るんかい。……もし本当に幻覚だったらどうしよう。
[ジョセフ]その時は、俺たちで幻覚の世界を楽しもうぜ。HAHAHA!
[player]はっ。じゃ、じゃあ本物だったら?
[ジョセフ]もちろん猫耳の嬢ちゃんたちと麻雀打つぜ。この鳥居を見てたら、無性に打ちたくなってきたしな。行こうぜ、My Partner!
[player]まぁ……いっか。
幻覚だろうがなんだろうが、ジョセフについて行く方が安全だと思い、私も登り始めた。
でも麻雀か……。1日中歩いた後の自分にそんな体力残ってるかなぁ。
[ジョセフ]フンフンフ~ン♪
うわ。鼻歌うたうほどご機嫌だぜ。徹夜で麻雀打つパターンだこれは。
冒険に出たつもりだったのに、なぜか帰り道の階段を登ってるこの現状は「思いがけない出会い」って言えるのか……なんだか、考える気力も無くなってきた。
[player]まぁいいや。星でも見よう。
本当に、いい星空だぁ……。
[player]そうだ、もしこのまま一飜市に帰れちゃったら、スタッフに連絡した方がいいんじゃない?
[ジョセフ]おっと、そうだな。今すぐ電話しよう。
[ジョセフ]……これは……出ないな。寝てるんだろう。ま、明日にでも連絡すればいいか。
[player]忘れないでね……。
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