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竹雲からの招聘 物語を読む

竹雲からの招聘 物語を読む
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あなたが、梅の雇った臨時秘書ですの? 見たところ、しっかりしていそうですわね。
あなたの仕事は、今回の「竹雲」周年祭の各分野の準備をマネジメントすること。
一般の方にもわかるように申し上げるなら、「監督者」です。
監督者……つまりプロジェクトを管理する人ですよね。なるほど、完全に理解しました。人から恨まれる職業ってことですね。
そうかもしれませんわね。でなければ、前任の監督者が「不慮の事故」で怪我を負って、急遽あなたを雇うこともなかったでしょう。
……
険しいお顔をなさってますわよ?
ご安心なさって、ただの冗談ですわ。「竹雲」は安易に従業員を傷つけたりしませんの。だって、あなた達はあたくしの大切な「人的資源」ですもの。
それで、私は何をすればいいんでしょうか?
こちらのToDoリストをお持ちになって。上から順に四か所を回り、それぞれの責任者に仕事の進捗を確認してもらいます。
いいこと? この仕事は、柔剛併せ持つことが肝要ですわよ。
柔剛併せ持つ……?
つまり、監督者として時に残酷に、彼らの進捗が遅れている時は、厳しく急かすのです。それと同時に……
彼らの力が足りない時には、上司としての慈悲深さをもって、しっかり助けてさしあげる。それが柔剛併せ持つということでしてよ。
なんだか難しそうですね……。
管理業務は、十分な経験と腕が問われる仕事でしてよ。その方面で問題があった時は、いつでも「竹雲」の総務……梅に教えを乞うことですわ。
わかりました。
さ、わかったなら早く仕事にお行きあそばせ。
そうそう、時間がある時に、「竹雲」の経理……竹に会っておきなさいな。あなたのお給料は、全て彼が支払うんですのよ。
いい仕事ぶりを期待していましてよ、あたくしの新しい、秘・書・さん。