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二階を探してみよう

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エスカレーターを使い、三人で二階へ向かう。
女の子がお母さんとはぐれたのはこの辺りで間違いないはずだけど……
おもちゃが並んでいる棚の周辺を探してみても、それらしい人影はない。
もうどこかに移動してしまったんだろうか?
[女の子] ひぐっ、おかあさん……
[女の子] どこいっちゃったの?
また泣き出しそうになった女の子を前にして、どうすればいいかわからなくなる。
店員さんを呼んで事情を伝えた方がいいのかもしれない。
店内放送でお母さんを呼び出してもらえば……。
[八木唯] 大丈夫、きっと見つかる。
焦る私とは対照的に、八木さんは落ち着いた様子だった。//nどことなく、いつもよりも柔らかい空気を纏っている気がする。
八木さんは女の子の傍にしゃがみ込み、そっと頭を撫でてあげた。
[八木唯] ねえ、しゃぼん玉がどうして丸くなるのか知ってる?
[八木唯] 普通、水をストローで吹いても、こぼれちゃうだけなのに。
[女の子] ぐすっ、うう……
[女の子] ……ううん。しらないよ……。
……恥ずかしながら、私も原理までは知らなかった。
[八木唯] たとえば、コップの中に水が入ってるとする。
[八木唯] その水は、とても小さな粒がたくさん結びついてできてる。
[八木唯] この小さな粒を「分子」って言うんだけど……
[女の子] おねえちゃん……むずかしいよ……
[八木唯] ……失敗した。もっと噛み砕かないと。
[八木唯] ええと……
[八木唯] ……妖精。
[八木唯] コップの水の中には、小さな妖精がたくさん棲んでる。
[八木唯] ……もちろん、これはただのたとえ話で、//n妖精なんて非科学的なものは存在しないけど、でも今は便宜的に……