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ごめん、手が滑った。

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[player]ごめん、手が滑った。
[撫子]そう。てっきりまたあたしと旅に出たいのかと思った。でもなんで一ヶ月以上も前のに手を滑らせたんだ?
ん?
……「?」って、そういう意味だったのか!
また旅に出たいのは本当だし、今更話の流れを変えても不自然だ……。そうだ!
[player]実は友達におすすめのスポット聞かれて、あの時のことを思い出してさ!
[撫子]友達? 誰?
誰? えっと……。
誰にしようかと考えていたら、撫子さんから電話が掛かってきた。仕方なく出てみると……。
[撫子]どういうことだ。
撫子さんはいつものさっぱりした口調で、まるで私の嘘を見抜いたかのように単刀直入に聞いてきた。
[player]嘘ついてごめん、本当は誕生日パーティーの会場がどこなのか気になって、最近撫子さんが興味を持っていそうなものを探していたんだ。
[撫子]あ、ええ?
なぜか逆に撫子さんの方が驚きの声を発した。
[撫子]そ、そうか……。てっきり他の誰かと……いや、忘れてくれ。
[player]ん?
まさかの発言に思わず笑ってしまう。
[player]安心して、あの景色は二人の秘密でしょ?
[撫子]……。そういう風に言った記憶はないけどね。えっと、なんだっけ。パーティー会場? あたしこの前言わなかったっけ? ……もしかしたら、忙しくて忘れてたかもしれないね。キャンプ場だ、もう用意は出来てるから当日は迎えに行くよ。
[player]なるほど、キャンプ場だね。一旦落ち着いて?
貴重な撫子さんのあわあわボイス、ありがとう。
[撫子]いや待て、そういうことなら直接あたしに聞けばいいのになぜCatChatなんて探ってたんだ?
[player]あっ。それは……。
[撫子]なるほどな、こっそり場所を突き止めて、サプライズを用意したかったんだろ? 佳奈達にでも誘われたのか、あの馬鹿げたチャレンジに。
[player]なんで……。
どういうこと? あの一瞬ですべてを推理したってこと? あと何だ後半のドヤった言い方は!?
[撫子]なんだ、いきなり黙り込んじゃって。さては図星だね? フフッ、今年もあたしの勝ちだ。佳奈達には、来年また頑張れって伝えといてよ。
[player]そう、だね……。そうするよ。
降参するしかないみたいだ……
サプライズチャレンジは私たちの敗北で幕を閉じた。今年も撫子さんは例年通り、サプライズのない誕生日を過ごした。